今年も寒い季節がやってきました。
冬には冬の、寒い季節特有の楽しみ方がたくさんあります。
ですが、やはり気になるのはインフルエンザですね。
何やら怖い印象が持たれているインフルエンザですが、
ご存知のように、1週間から10日程度で自然治癒する病気でもあります。
その症状が酷く感じる、あるいは酷いように見えることから、必要以上に怖がられていますね。
ただ、インフルエンザが原因で亡くなられる方もゼロではないことから、出来れば予防したい。
そのために、現代では予防接種があります。
今回は、インフルエンザの予防接種の副作用や費用、効果について見てみましょう。
インフルエンザの予防接種で起こる副作用とは?
まず、言葉としての意味を抑えておきます。
副反応と副作用の違いです。
副反応とは、通常見られる反応で、副作用とは異常な反応を指します。
インフルエンザの予防接種を受けた際に見られる副反応としては、
・接種した場所の赤み
・接種した場所のはれ
・接種した場所の痛み
が、10~20%の人に起こりますが、通常2~3日でなくなります。
インフルエンザの予防接種を受けた際に見られる副作用としては、
・けいれん
・アナフィラキシー様症状
発疹、じんましん、呼吸困難
が、接種後、比較的すぐに起こることが多い。
ですから、接種後30分間は安静にして様子を見ることが大事です。
さらに重い副作用としては、ごくまれにではありますが
・ギランバレー症候群
・急性脳症
・急性散在性脳脊髄炎
・肝機能障害
・喘息発作
・血小板減少性紫斑病
などが報告されています。
そして、予防接種との因果関係は明確ではないですが、毎年、数人の死亡例が報告されています。
ただ、死亡例のほとんどが、ほかに病気を患っていたご高齢の方でした。
インフルエンザの予防接種でかかる費用は?
インフルエンザの予防接種は、自由診療になります。
この自由診療というのは、公的医療保険(健康保険、国民健康保険、後期高齢者医療制度)が適用されない診療のことです。
診療を受ける人と、医療機関との間で自由に個別の契約を行い、その契約に基づいて行われる診療です。
ですから、保険証の提示は求められません。
自由診療であるため、インフルエンザの予防接種の費用は一律ではありません。
インフルエンザワクチンの納入価格の違いや、接種料金の設定により、医療機関や地域によって差が出てきます。
全国平均で見ると、おおよそ3500円程度のようです。
ちなみに、公的医療保険が適用される診療のことを保険診療と言います。
インフルエンザの予防接種の効果は?
予防接種というのは、どういう意味を持つものなのでしょうか?
人の身体は、病気(感染症)に罹ると、抗体が作られます。
そして、その後、同じ病原体が身体に侵入してきた時に、この抗体が攻撃してやっつけてくれます。
この身体の仕組みを免疫と言います。
そして、この仕組みを利用したのがワクチンです。
ワクチンをあらかじめ体内に接種することで、病原体に対する免疫(抵抗力)をつけるのです。
残念ながら、予防接種も万能ではありません。
接種を受けた人の中で、一定の割合で抗体が作られず、免疫(抵抗力)がつかない人が出てきます。
特に、子供やお年寄りの人たちでは免疫の働きが不十分な場合があります。
また、抗体を持っているにもかかわらず、インフルエンザに罹ってしまう人がいることも事実です。
ですから、接種したからと言ってインフルエンザに罹らないとは限りません。
とはいえ、予防接種をすべき理由は、
① インフルエンザに罹る可能性が減る
② インフルエンザに罹っても重症化を防げる
③ 合併症の可能性が減る
ということが有効性として証明されているからです。
まとめ
インフルエンザは、決して怖い病気ではありません。
ですが、罹ってしまうと、他の人へうつす可能性が高く、1週間程度で治るとはいえ、高い熱が出て、体がだるく、苦しむことになります。
大人は仕事を休まなければならないし、子供も学校の授業の進行に後れをとることになります。
高齢者では、合併症のリスクも高くなります。
予防できるなら、できたに越したことはないわけです。
家族全員で予防接種を受けるとなると、結構な予算が必要です。
しかしながら、罹った時の症状、仕事、勉強や病院代などを考えると、それでも受けるべきだと思います。