急に足の親指が腫れて痛み出した!
金曜日の夜に、
「あれ?左足の親指が痛いなぁ」
「う~ん、どこかでぶつけたかなぁ?」
まぁ、たいして気にも留めず、バンテリンを塗っておしまい。
土曜の朝、目を覚ますと、少し足の親指の痛みが増していました。
見ると少し赤くなって腫れているようです。
でも、まだそんな気にはならない状態です。
またまた、バンテリンを塗り込んで様子見です。
しかぁ~し!
お昼を過ぎる頃には、どんどん痛みが増してきました。
「いっっっっ、たたたたたたた、ぃぃぃぃ!」
そして、赤くなって腫れ上がってきました。
「こんなに赤く腫れあがって、こんなに痛むということは骨折?」
ひどくぶつけたということもないので、原因がわからないものの、疲労骨折を疑いました。
日中は、痛みを我慢していました。
動くと痛いので、いや、動かなくても痛いのですが、とにかくじっとしているだけ。
でも、このままでは眠れそうにないので、就寝前にロキソニンを飲むことにしました。
日曜日になると、さらに腫れが増していました。
痛みに関しては、薬が効いているようです。
それでも、歩くことが嫌になります。
足の親指には、どうしても体重がかかるので痛くて、その上、腫れ上がっているので歩き難い状態なのです。
運悪く、病院が週末で休診だったので、もう一日我慢することになりました。
ロキソニンで痛みを抑えて、じっとして過ごすしかありません。
そして、翌月曜日に整形外科を受診しました。
痛風の症状といえば、急に足の親指が腫れて痛み出す?
痛風の症状と言えば、「風が吹いても痛い」などと言いますが、実際はどうでしょうか?
まず、驚くほど赤く腫れあがります。
そして、激痛です。
それも、「いきなり」です。
思い返せば最初に少し痛みが出ました。
それが前触れだったのかもしれません。
そして、しっかりとした痛みを感じ始めると、一気に痛みが増していきます。
どこかにぶつけたり、捻挫した場合、その瞬間に激痛に見舞われ、後から腫れ上がってきますね。
痛風は、そうではありません。
「いきなり」の腫れと激痛です。
私の場合、まだマシだったのかもしれません。
医者が言うには、痛風の痛みには、ロキソニンでは効かないそうです。
さらに強い解熱鎮痛消炎剤のボルタレンを処方されました。
確かに、ロキソニンを服用しても、歩くのが辛いぐらいの痛みが残りました。
でも「風が吹いても痛い」という状態には至らなかったのが幸いです。
ボルタレンを飲んだ後は、痛みに関しては、ずいぶんと楽になりました。
ただ、腫れがひどいので歩き難い状態ではありますが。
痛風の診断はどのようにされるの?
私の症状を確認した医師は、まず、虫刺されの有無を確認しました。
次に、腫れる原因になるような衝撃を受けたか否かを確認されました。
私の場合、いずれも、心当たりがありませんでした。
そして、レントゲン診断で、骨折は無いことがわかりました。
となると、「この腫れと痛みの症状」の原因は、感染症か痛風とのことです。
では、いずれが原因かの特定ですが、血液検査をすることで判断します。
感染症であるならば、血液中の白血球が増えているはずです。
痛風なら尿酸値が高く出るはずです。
もともと、健康診断の血液検査で尿酸値が高いことを指摘されていました。
7.0~8.0mg/dlの高い値で推移しています。(標準は3.6~7.0mg/dl)
7.0mg/dl以上の状態が数年続くと痛風の発作が出る可能性が高くなるそうです。
痛風の診断基準<h/3>
医者が痛風を診断する時の基準は、次の通りです。
・一度にひとつの関節だけに症状がある
・関節の部位が赤くなる
・関節が腫れている
・足の親ゆびの付け根の関節に激痛、腫れがある
・片足の親ゆびの付け根の関節に炎症がある
・血液検査で尿酸値が高い
今回の私のケースでは、ほぼ満点?(笑)ですが、一つだけ違った症状がありました。
最初に腫れと痛みが出だしたのは、足の親指の付け根の関節ではありませんでした。
親指の2つの関節の間、基節骨に症状があったのです。
ただ、時間の経過と共に、親指全体が腫れあがってきたのですが、特に、指の先の方の関節(指節間関節)が症状の中心であるように思いました。
痛風の発作は、必ずしも、足の親指の関節に出るというわけではないそうです。
痛風になったら治療方法はあるの?
「痛風の症状」の原因は、尿酸です。
「痛風」の原因ではありませんからね、お間違いなく。
体外へ排出できない尿酸が、足の親指の関節に集まり、これを悪者と判断する白血球が攻撃することで炎症が起きるのです。
となれば、体内の尿酸の量を、身体が排泄することが可能な量まで減らせばよいですね。
では、尿酸を減らすということなので、尿酸の成り立ちを知る必要があります。
ここで、よく耳にする「プリン体」が出てきます。
そもそも、悪者のように言われる「プリン体」とは何でしょうか?
プリン体は、遺伝子の核酸を構成している重要な物質なのです。
新陳代謝で古い細胞が死ぬときに核酸は分解されます。
その時に、核酸の構成要素の一つであるプリン体は、分解されて尿酸となります。
ですから、尿酸は体内の老廃物であると言えますね。
プリン体は、私たちの身体にとって、なくてはならないものだということはわかりました。
では、どうやって確保しているのでしょうか?
実は、必要量の70~80%は体内で作られています。
そして、足らない分を飲食物から得ているわけです。
私たちは、常日頃、「プリン体の摂取を減らしましょう」と飲食物の注意を促されていますが、食べ物から摂取されるのは、20~30%に過ぎません。
その上、これも大切なことですが、過剰摂取分は排泄されます。
体内でプリン体が生産されるルートは2つあります。
1つは、細胞の分解でできるものですね。
もう1つは、エネルギー代謝でできるものがあるのです。
エネルギー代謝とは、どういうことでしょうか?
激しい筋肉運動(無酸素運動)を行うとエネルギー代謝が活発になります。
この時、体内ではプリン体がたくさん生成されてしまっています。
ここまで大まかに見てきましたが、要約してみますね。
強烈な痛みという「痛風の症状」を緩和させるには、痛み止めを飲みます。
「痛風の症状」の原因を排除するには、尿酸生成を減らすか、尿酸の排出を促せばよいですね。
これらは、投薬で改善できます。
しかし、「痛風」を治療するのは、一筋縄ではいきません。
・腎臓の排泄能力の低下が原因かもしれません。
・尿酸の適量センサーの不具合かもしれません。
・プリン体の適量センサーの不具合かもしれません。
・あるいは、関係器官の異常かもしれません。
だから、病院へ行くと、とりあえずは、
「プリン体の摂取を控えましょう!」
「ビールを控えましょう!」
となるのですね。
痛みと腫れを抑えること第一とします。
それで、解熱鎮痛消炎剤を飲みます。
症状は、だいたい3日から1週間で治まってきます。
私の場合も、3日ほど痛み止めを飲みました。
その後は飲まなくても、それほどの痛みはありませんでした。
それでも、親指の違和感は、1週間ほど残りました。
これから先は、
・痛風になった原因の究明に乗り出す
か、それとも
・食事制限をしながら様子を見る
かの選択になります。
さて、どうしたものでしょうか?
まとめ
「贅沢病」と言われる「痛風」。
ホントにそうでしょうか。
私たちの身体は、ホントに良くできています。
飲食物で体内に入って来る「プリン体」が多ければ、体内で生成する「プリン体」の量を制限しています。
反対に、摂取量が少なければ体内生成量を増やします。
医者が言うように、プリン体の摂取量を減らすような生活を送っていると、体内では慢性的に足らない状態が続くわけです。
そうすると、体内生成量が慢性的に多くなるわけです。
そのような状態になると、ちょっと多めに美味しいものを食べると、必要量をオーバーしてしまいます。
この先、ず~っと、美味しいものをお腹一杯食べることが出来なくなるかも・・・
ですから、通常の食生活を送っている分には問題ないはずですね。
もちろん、美味しいものを毎食、お腹いっぱい食べている生活を続けていると、痛風になりやすいでしょう。
実は、食生活ではなく、身体のどこかに異常があるのかもしれないですね。
一口に健康的といっても、難しいですね。