寒くなってくると話題に上るのがインフルエンザです。
普通の風邪だと、あまり気にしなくても、インフルエンザだとそうはいきません。
そもそも、インフルエンザは、どうしてこれほど恐れられているのでしょうか?
しっかりとインフルエンザのことを知り、できれば罹らないように注意したいですね。
インフルエンザの特徴を知ろう!
まずは、インフルエンザという病気について整理してみましょう。
インフルエンザの特性
3種類があります。A型:変異しやすい
流行する
新型インフルエンザが発生しやすい
B型:変異しにくい
流行しない
C型:乳幼児が感染
ほとんど症状が出ない
免疫が出来るので二度かからない
気温ではなく湿度が関係します。
絶対湿度が11g/㎥以下になるとインフルエンザが流行し始め、さらに7g/㎥以下になると感染が拡大します。
飛沫感染:
くしゃみや咳などで、感染者から放出されたインフルエンザウイルスを直接吸い込んで感染すること。
接触感染:
感染者がインフルエンザウイルスの付いた手で触った場所にはインフルエンザウイルスが付着します。
同じ場所を触った人の手にもインフルエンザウイルスが付着します。
インフルエンザウイルスが付着した手で口や鼻を触り、粘膜から感染すること。
インフルエンザウイルスは、呼吸とともに鼻やのどから体内に入り込みます。
気道の粘膜に吸着して細胞内に侵入します。
そして、インフルエンザウイルスは、のどや気管支、さらには肺で急激に増殖していきます。
非常に強い感染能力があります。
罹患者が自覚症状のない潜伏期間でも、他者に感染させる可能性があります。
インフルエンザウイルスが、身体の粘膜に取り付いてから、体内の取り込まれるまでの時間は、20分程度と言われます。
インフルエンザウイルスに感染してから、症状が現れるまでの期間は、1日から2日程度です。
症状が現れてから、2日から5日程度。
インフルエンザウイルスは、感染後、2日から3日をピークに増殖を続けます。
熱が下がってから完治するまでの日数は、3日から4日です。
実は、この間も他者へ感染させる可能性があります。
感染経路について、もう少し詳しく解説
飛沫感染について、実際に、どの程度の拡散が起こるのでしょうか?
人がくしゃみをすると、唾液などのしぶきの粒子が放出されます。
その速度は、約時速56㎞、秒速ですと約15mになります。
そして、しぶきの粒子の飛距離は、4mから5mです。
ですから、インフルエンザ患者がくしゃみをすると、周囲5m以内にいる人たちに、一瞬でウイルスをばらまくことになります。
接触感染について、実際に、どのように拡散が起こるのでしょうか?
インフルエンザ患者の手に注目です。
手には、くしゃみをすることで唾液が、鼻をすすることで鼻水が付きます。
これらには当然、インフルエンザウイルスが潜んでいます。
この患者が触った、あらゆる場所にインフルエンザウイルスが付着します。
そして同じ場所を触った人の手には、インフルエンザウイルスが付着することになるのです。
湿度について、もう少し詳しく解説
まず、低温についてですが、インフルエンザが冬に流行することから、寒さを好むかのように誤解されていました。
現在では、「湿度」がキーワードになっています。
この湿度ですが、2種類あります。
相対湿度と絶対湿度です。
相対湿度とは
空気中に含むことができる最大の水分量を100として、実際はどのくらいの水分を含んでいるかを比率(%)で示した値。
気温が高いほど、空気は多くの水蒸気を含むことができます。
反対に、気温が低いほど、少しの水蒸気しか含むことができません。
ですから、同じ50%でも、空気に含まれる水分量に差があるのです。
絶対湿度とは
1㎥の空気中に含まれる水蒸気の量をgで表したもの。
気温とは無関係です。
インフルエンザの流行を予測する場合は、絶対湿度を見るべきなのです。
その関係を見ると、
11g/㎥ 超の場合⇒ほぼ流行しない
11g/㎥以下の場合⇒流行しやすい
7g/㎥ の場合⇒非常に流行しやすい
という研究結果が出ています。
これを相対湿度と比較してみます。
ちなみに、天気予報で耳にする湿度は、相対湿度です。
表からわかるように、例えば、天気予報で「日中の気温は7℃、湿度は50%でしょう」と言っていたとしても、絶対湿度は3g/㎥であり、インフルエンザウイルスは活発に活動しているのです。
インフルエンザを予防する方法
インフルエンザの性質を知ることで予防策が見えてきます。
その前に、インフルエンザを必要以上に恐れる必要はないということを理解しましょう。
罹患すると、その症状の重さから恐れる傾向があります。
とても高い熱とひどい頭痛、全身の関節の痛みで、「床に臥せる」イメージですね。
確かに、看るのも、罹るのもつらいのですが、それも2日から3日で治まってきます。
1週間もすれば、投薬せずとも自然回復する病気なのです。
それと、社会的に問題になる原因は、爆発的に流行する点です。
多くの人が一斉に罹患すると、社会生活、経済活動にも大きな影響を及ぼすことになるからですね。
予防に話を戻します。
飛沫感染を防ぐために、
・人ごみを避ける。
・マスクをしっかりする。
接触感染を防ぐために
・手でむやみに顔を触らない。
・あちらこちらを触らない。
・手洗いを頻繁にする。
家の中では、インフルエンザウイルスを無力化するために、絶対湿度を11g/㎥超にしましょう。
とは言っても、絶対湿度がわからないですね。
今は、絶対湿度を測る機器もありますので、考慮してもいいですね。
インフルエンザ指数計 熱中症計付きUVチェッカー UVH-01 カスタム CUSTOM
空気清浄機を利用することもおススメです。
あと、うがいの効果ですが、あまり実用的ではないですね。
インフルエンザウイルスは、粘膜に取り付いてから20分以内に身体に侵入するわけです。
となれば、20分毎にうがいをしなければならないことになりますから。
インフルエンザに立ち向かう免疫力
やはり、何と言っても人間の免疫力が大事です。
バランスの良い食事をし、十分な睡眠をとり、疲れやストレスを溜めないことが、免疫力を高めてくれます。
インフルエンザウイルスが、身体に侵入してきても感染させない、また、感染しても重症化させない、そのために免疫力を高めておくことが大事ですね。
まとめ
小さなお子さんは、インフルエンザに罹ることが多いと思います。
学校生活の中で、どうしても避けることが出来ない問題です。
予防接種を受けることも予防にはいいですね。
必ずしも防ぐことはできませんが、重症化を防ぐことはできるようです。
インフルエンザは、自然に治る病気です。
一見、症状が重いように見えるため、必要以上に心配してしまいますが。
とは言っても、他に病気を患っている人や高齢者は、重症化することもあるので注意が必要です。
このような方は、予防接種を受けるほうが安心ですね。