冬を迎え、注意が必要になる病気と言えばインフルエンザです。
毎年、10月頃から、チラホラと感染情報が流れてきます。
例年、12月から3月にかけて罹患者数が増え、特に1月がピークになります。
インフルエンザ患者の年齢層を見てみると、全体の約70%が15歳未満になります。
中でも、5~9歳という小学校低学年の児童が40%近くを占めています。
これは、抵抗力が弱い上に、学校での集団生活を行うことが原因だと思われます。
インフルエンザが発症した場合の初期症状は?
通常の風邪とインフルエンザでは、その症状に大きな違いがあります。
風邪の場合、まず、咳やくしゃみ、鼻水、鼻づまりなどが症状として出ます。
インフルエンザの場合は、何の前触れもなく、あるいは、「少し身体がしんどいかなぁ」ぐらいの感じから、いきなり高熱が出ます。
体温も38℃から40℃という高熱になります。
急激な発熱のため、ひどい悪寒や頭痛を伴います。
ですから、急な発熱が出た場合はインフルエンザを疑いましょう。
そして、インフルエンザの場合には、使用しない方が良いとされている解熱剤がありますので、安易に自己判断での投薬は避けましょうね。
解熱剤としては、ロキソニンとカロナールが有名ですね。
医療機関では、インフルエンザにはカロナールが処方されます。
ロキソニンは、インフルエンザの発熱には使用しない方が良いとされているからです。
それに、ロキソニンは、15歳未満の使用は制限されていますから注意が必要です。
そもそも発熱するのは、ウイルスと戦うためです。
実は、体温が1℃下がると身体の免疫力が30%も低下するといわれており、安易に熱を下げない方が良いのです。
インフルエンザに罹患しても、まれに、症状が出ない場合もあります。
ただ、症状が出なくても、ウイルスを周りにまき散らすことには違いがないので困りものですね。
インフルエンザに罹った場合の症状の経過は?
インフルエンザに罹った場合の初期症状は、急激な発熱です。
その後の症状の経過を見てみましょう。
体内に入ったインフルエンザウイルスは、猛烈な勢いで増殖します。
48時間から72時間をピークに増え続けるのです。
48時間以内に抗インフルエンザ薬を使用することが望まれる理由が、ここにあるのです。
ウイルスが増え切ってしまってからでは遅いですものね。
発症から2日から3日の間は、次の症状に悩まされることになります。
・38℃以上の急激な発熱
・全身のひどい悪寒
・耐えがたい頭痛
・身体の節々の痛み
・筋肉痛
その後、1週間程度で治癒に向かいます。
この間の症状は、次のようなものが考えられます。
まず、呼吸器の症状として、
・咳
・喉の痛み
・くしゃみ
・鼻水、鼻づまり
次に、消化器の症状として、
・吐き気
・下痢
高い熱が2~3日続いた後、風邪と同じような症状が出てきます。
インフルエンザかも?病院での診断方法は?
インフルエンザの検査の方法には、いくつかの種類があります。
中でも近年の主流になっているのが「迅速診断キット」の使用です。
患者の鼻の粘膜から粘液を採取し、キットで鑑定します。
綿棒を鼻の孔から突っ込まれて、奥の方をグリグリされるので、少し痛いです。
そして、30分ほどで結果が出ます。
ただ、発症後(発熱後)間もないとウイルスの数が少ないために判定が出ない場合があります。
ですから、発症後、12時間以上経過してから医療機関へ出向く方が良いですね。
症状が出てすぐに病院へ行くと、正確な検査結果が出ず、時間をおいて、改めて出向かなければならなくなり、二度手間になる場合もありますから。
まとめ
インフルエンザの予防方法には、いくつか有効な手段があります。
しかしながら、インフルエンザは感染力の強いウイルスであるため、身辺で罹患者が多く発生した場合は、感染することを前提に考えるべきです。
「単なる風邪だろうから市販薬で様子を見よう」などと安易に自己判断せず、病院で診察してもらいましょう。
就学前の子供がいる家庭では、その感染源は、両親など大人ということが大半です。
小さなお子さんにうつすことが無いように、予防接種を受け、予防に努めることが大事です。