病院で腹部エコー検査と腹部CT検査を受けてきました。
何やら物々しい検査のように思うかもしれませんが、検査自体、痛くも痒くもありません。
検査時間も15分かからないです。
検査前の制約として、食事をしないこと、そして、排尿は控えるようにとの指示は受けました。
膀胱を検査するうえで、尿が溜まっている方が検査をしやすいそうです。
今回は、これらの検査の内容と何が判るのかを記述しておきます。
腹部エコー検査でわかることは?
腹部エコー(超音波)検査は、超音波を発信する装置を腹部にあてて行います。
内臓から反射してくる超音波を画像にします。
装置をあてる部分には、超音波の伝わりを良くするためにゼリーを塗ります。
息を吸って・・・止めて・・・
普通に呼吸をして・・・
息を吐いて・・・止めて
これを何度も繰り返し、お腹全体に装置を当てていきます。
上向きに寝た状態で始まり、身体の向きを左にし、右に向きを変え、上向きに戻って終了です。
少し強めに装置を身体に押し付けることがあるので、軽い痛みと言いますか圧迫感を感じることもあります。
所要時間は10分程度でした。
長所
・内臓の動きを見ることが出来る
例えば、
腸のぜん動運動は正常か?
とか、
心臓の心拍は正常か?
あるいは、
妊婦のお腹の赤ちゃんの様子は?
など。
このように、臓器の動きを見ることは他の検査ではできません。
・装置が小型なので、場所を選ばない
動かせないような患者さんの場合や、屋外へも持ち出せるので機動性に富んでいますね。
・放射線を使わないので被爆の心配がない
短所
・超音波は骨を通過しないし、骨を見ることもできません。
ですから、骨に囲まれた頭の中の様子を見ることはできないし、骨の病気や骨折を診断することもできません。
・検査で得られた情報は、検査を実施した担当者にしか、正確にはわからい。
検査動画を撮影しても、その映像が、どの角度でどの方向から撮られたものなのか、がわかるのは検査をした人だけなのです
ですから、医師は、検査担当者からの報告を受けて判断することになります。
検査を実施する担当者の力量が問われることになりますね。
わかること
肝臓や腎臓、すい臓、胆のうなどの臓器や血管に異常がないかを調べることができます。
その他にも、腹部大動脈瘤や胸水、脾嚢胞性腫瘍、リンパ節肥大などがわかります。
また、子宮や膀胱などの様子を観察することもできます。
腹部CT検査でわかることは?
CTというのは、コンピューター断層撮影法(Computed Tomography)の略です。
身体にエックス線を照射し、通過したエックス線量の差をデータとして集め、コンピューターで処理することで身体の内部を画像化する検査です。
CT検査には、造影CT検査と単純CT検査があります。
造影CT検査は、造影剤を静脈注射して撮影するので、より正確な情報を得ることが出来ます。
今回は、単純CT検査を受けてきました。
検査自体は、CT装置の寝台にあおむけに寝ているだけです。
寝台が動いて円筒状の穴の中に移動して行き、撮影がされます。
途中、「息を吸い込んで止める」という行為を2度しただけで終了です。
所要時間は、2~3分といったところでした。
長所
・情報の精密性
X線(放射線の一種)を様々な角度で当てて、連続で撮影し、コンピュータで立体化します。
ですから、全身を輪切りにした断面図を見ることが出来ます。
最近では、1mm単位にスライスすることが出来るようです。
短所
・器機が大掛かりなので、レントゲンのように利便性はない
寝た状態での撮影になるので、背中の曲がった高齢者の方には大変です。
また、じっと寝ていることの出来ない小さな子供も同様ですね。
・放射線の被爆量が多い
身体に大きな影響を与えるわけではありませんが、レントゲンの150倍ほどの被爆量があります。
レントゲンのように毎日撮影できる、という様なものではないです。
わかること
肝臓がん、胆道がん、膵臓がんなどの腹部臓器原発の悪性腫瘍。
悪性腫瘍の大きさ。
腹部リンパ節への転移の有無。
また、消化管穿孔、胆石、胆嚢炎、膵炎、黄疸、尿路結石、解離性大動脈瘤、膿瘍などの診断。
検査の違いはナニ?
お腹の中の状態を迅速に検査したい場合や、内臓の動きを見たい場合は、エコー検査になります。
より精密なお腹の情報が欲しい場合はCT検査になります。
ですから、内臓の動きと精密データの両方を見たい場合は、両方の検査をすることになります。
まとめ
病院の検査というと、尻込みしてしまう人が多いと思いますが、エコー検査とCT検査については心配いりません。
まったくと言ってよいほど身体への負担はありませんから。
ちなみに、診察料金ですが、腹部エコー検査と腹部CT検査(単純)を受けて、六千円強です(3割負担)。
当日、同時に血液検査もしました。
採血の時、注射針を血管に刺したのですが血が出てきません。
ベテラン風の看護師さんは「あれっ?」と小さくつぶやいて、ぐっ!と注射針をさらに腕へ押し込みました。
しかし、血が出てきません。
「ごめんなさい。違う血管でやり直します。」
「え、え~っ」
(ちょっとかんべんしておくんなせぇ)わが心の叫び
注射の跡の貼るシールを2つ付けて帰路につきました(泣)