あかりをつけましょ ぼんぼりに♪
お花をあげましょ 桃の花♪
五人ばやしの 笛太鼓♪
今日はたのしい ひなまつり♪
2月になると童謡「うれしいひなまつり」がスーパーや商店街に流れてきます。
その音楽も古めかしいもの(笑)ですから、古来よりの慣習といった趣きを感じます。
女の子がいるご家庭では、年中行事の中でも重きを置くお祭りではないでしょうか。
今回は、ひな祭りという節句のお祭りを見てみましょう。
そもそも「ひな祭り」とは?
ひな祭りは、女の子のすこやかな成長を祈る行事です。
毎年行われる年中行事ですね。
江戸時代までは、旧暦の3月の節句(3月3日)に行われていました。
これは、現在の4月にあたります。
4月と言えば桃の花が咲く頃ですので、「桃の節句」とも言われるのです。
そして、明治以降、現在(新暦)の3月3日に行われるようになりました。
ひな祭りはいつごろから始まったのでしょう。
これは、はっきりとしないようですが、平安時代の京都の貴族の女子の中ではやった遊びが起源と言われています。
最初はお祭りではなくお遊びだったようですね。
そして、江戸時代に、女の子の人形遊びと節句の儀式が結びつき、今の形となったようです。
ひな祭りの祝い方は?
ひな祭りには雛人形がかかせません。
この雛人形は、母方の両親が贈る習わしです。
そして、人形の数が多いほど幸せになると言われています。
これって、お金持ちほど幸せになれるってことかしら(;^_^A
そうではないことを祈りたいです・・・
現代では、住宅事情もありますから昔ほど大仰にはしないですね。
また、雛人形のお下がりはダメだそうです。
人形は、その女の子の厄や災いを代わりに受け止めてくれると考えられているからです。
これでは、女の子が多い家庭は大変です。
これも、現代では一家にひとつで良いというように変わってきています。
この日は、記念写真を撮るご家族も多いです。
街の写真屋さんで、貸衣装を借りての撮影が人気です。
そして、家族と両親、親戚などを招いてのお食事会。
特に、初節句は盛大にお祝いする人が多いようです。
ひな祭りの料理と言えば、ちらし寿司やハマグリの汁物が欠かせません。
そもそも、寿司は縁起が良いとされていますので、祝い膳として振る舞われることが多いですね。
ちらし寿司に入れる具材は、えび(長生き)、レンコン(見通しがきく)、豆(健康でまめに働く)など、縁起が良い物が多いです。
ハマグリの一対の貝殻は、それ以外の貝と合わないことから、結婚の縁起物に使われます。
また、この時期は、貝類がおいしい季節でもあります。
もう一つ、ひな祭りと言えば、菱餅(ひしもち)です。
雛人形にお供えする菱形のお餅ですね。
これには3色のお餅が用いられることが多く、その色に意味があります。
その赤色は、クチナシの果実を乾燥させた山梔子(さんしし)が使われています。
これには、解毒作用があり、疲労回復効果もあります。
健康を願うためであり、桃の花を表してもいます。
その白色は、菱の実が使われています。
これには、血圧を下げる効果があります。
子孫繁栄や長寿の願いが込められており、残雪を表してもいます。
その緑色には、ヨモギが使われています。
これには、増血効果があります。
病気予防を願い、萌える若草を抱いた大地を表してもいます。
雛人形は、いつからいつまで飾るの?
雛人形を飾る時期は、立春(節分の翌日、2月4日ごろ)から2月中旬にかけてがよいとされています。
節分で厄を払ったあとに飾る感じですね。
遅くとも、ひな祭りの一週間前までには飾り付けを済ませるのが良いです。
早く飾ると「早く嫁に行く」といわれます。
親御さんにとっては、悩ましいですね。
また、当日に飾るのは、「一夜飾り」といって縁起が悪いとされています。
もっとも縁起が良いとされるのは、二十四節気の「雨水(うすい)」に当たる日です。
この日に飾るとよい伴侶に巡り合えると云われています。
雨水というのは、温かさに雪や氷が溶けて雨水として降り注ぐ日と言う意味です。
昔から、農耕の準備をはじめる目安として使われていきました。
ちなみに、雨水を知る方法があります。
まず、西暦を4で割ります。
余った数字が、1の場合は18日、1以外の場合は19日となります。
ひな祭りが終わったら、雛人形は片付けることになります。
大体、2週間を目安に片付けます。
一番良い日は、「啓蟄(けいちつ)の日」だと言われています。
二十四節気の一つで、3月6日ごろのことを指します。
ちなみに、「啓蟄」とは「春の温かさを感じて、冬ごもりしていた虫が外に這い出てくるころ」という意味を持っています。
春の訪れを表すのですね。
まとめ
最近では、雛人形を飾る家も少なくなってきたようです。
飾ったとしても、こじんまりとした内裏雛(だいりびな)だけというのも多いようです。
また、子供といっしょに紙で作った雛人形を飾るのも流行っているようです。
何はともあれ、子の健やかな成長を望みたいですね。