あつい、暑い夏。
たまらず(笑)海水浴へ繰り出しますよね。
穏やかで、ゆっくりとした時間が流れる、心地よい海水浴・・・
気を付けてください!
落とし穴が待っていますよ!
熱中症。
最悪、命にかかわる場合があります。
決して、なめてはいけないですね。
そんな、知っていそうで知らない熱中症を見てみましょう。
彼を知り己を知れば百戦殆うからず!
海水浴で気を付けたい熱中症の症状とは?
熱中症とは?
簡単に言うと、暑さで身体が参っている状態です。
夏の暑さの中、屋外で作業をしたり、遊んだり、クラブ活動などをしていた人が、急に体調の悪化を訴えることがありますね。
酷いと救急搬送されることもあり、夏のニュースを賑わす話題です。
そもそもの原因は、私たちの身体が、放熱の処理能力を上回る熱量を蓄えてしまった時に起きます。
常に人の身体は、各器官、もっと言えば細胞レベルで活動しているので、その動きの一つ一つが熱の源になっています。
結果、体温が36.5℃前後に保たれているわけですね。
夏の暑さで体温が上がります。
もちろん身体は体温を下げようとします。
① 体中の毛細血管を広げ、血流を増やすこと下げようとします。
② 身体の表面に汗をかき、その気化熱で下げようとします。
この体温を下げようとする作業において、問題が発生することがあります。
①②共に水分が必要です、そして②で塩分(ナトリウム)が出ていきます。
血流を増やすにも、汗をかくにも水分が必要ですね。
さらに、私たちの身体には、ほぼ0.9%の塩分(ナトリウム)を含んだ血液が循環しています。
身体は、この塩分(ナトリウム)の割合を保とうとします。
また、汗は、しょっぱいでしょ?塩分(ナトリウム)が含まれているからです。
汗をかくと、血中の塩分(ナトリウム)濃度が下がるため、身体中の細胞から補おうとします。
・体が熱いと感じる
↓
・①②のために水分を欲する
↓
・②のために塩分が減る
↓
・水分だけを摂る
↓
・塩分(ナトリウム)濃度が下がる
↓
・濃度を保つために水を受け付けなくなる
↓
・身体の水分量が減る、ので血液の量も減る
↓
・水分不足から汗が出なくなる
↓
・身体が放熱できなくなる
↓
・熱中症
このようにして、熱中症へ進行していきます。
熱中症の原因がわかると症状についても理解がしやすいです。
熱中症の症状としては、吐き気や頭痛がよく言われますが、その他の代表的な症状を見てみましょう。
★ めまいやふらつき
血液の量が減るので、脳への酸素供給量が減るため起きます。
★ 食欲がなくなる
身体の水分量が減るため、食物を消化するための消化液を確保できず起きます。
★ 筋肉のけいれん
筋肉の伸縮にナトリウム必要ですが、不足すると勝手に筋肉が収縮するという症状、けいれんが起きます。
★ 精神障害や昏睡状態
水を大量に飲むことで体内の塩分濃度が一気に下がると、神経伝達が正常に働かなくなります。
睡眠が続いたり精神の錯乱が起きます。
さらに症状が進むと昏睡状態になる可能性もあります。
海水浴で熱中症を疑った時の応急処置とは?
熱中症の症状が見られた場合は早急に対応が必要です。
・身体の外からの熱を遮断するために涼しい場所にへ移動する。
これ以上の熱を受けないために、出来れば屋内、エアコンの効いた部屋へ移動する。
・衣服を緩めて風通しを良くする。
ベルトやバンドは緩め、ネクタイなどは外して、少しでも楽な状態にする。
・水で濡らしたタオル等で、首、腋の下、足の付け根を冷やす。
この部位には大きな動脈が流れているので、効果的に血液を冷やすことができる。
風邪などの熱発にも有効です。
・水分を飲めそうならスポーツドリンクを飲む。
大量に汗をかいている場合は、水だけ補給するとけいれんが起きる場合があり、できれば、塩分も一緒に取ります。
ただ、意識障害がある場合は、誤嚥の可能性があるので無理に飲ませない。
おかしいと思う身体状態の場合は、救急車を呼び、応急的処置をして待ちましょう。
特に、子供や高齢者の場合、脱水症状になっていても身体が反応していない場合があります。
炎天下で体調が悪いようであれば、自己判断はせずに病院に連れて行きましょう。
海水浴で熱中症にならないための予防方法は?
身体に熱を籠らせないことが大事ですね。
外からの熱を遮断する。
体内の熱を効率良く逃がす。
日頃から体調管理をしておく。
徹夜明けの疲れた体で海水浴へ行くなどという無謀は止めましょうね。
砂浜には日陰を作る物が無いので、パラソルやタープなどの日よけを用意しましょう。
ビールやお茶は利尿作用が高く、体内の水分を失うことになるので避けましょう。
のどが渇いたと感じた時には、脱水状態ですので、こまめに水分を摂りましょう。
飲み物はスポーツドリンクがおススメですが、水が飲みたい場合は、塩を少し舐めながらだとOKです。
定期的に体を冷やすために、海水につかる、シャワーを浴びましょう。
子供は、遊びに夢中になりやすいので、注意して体調を見守って下さいね。
そして、定期的に水分補給や身体を冷やすことをしてあげて下さい。
まとめ
テレビ、新聞、ラジオ、ネットニュースなどで、これだけ熱中症についてのニュースが流れている現代においても、まだまだ注意が足りないようです。
最悪、死亡することもある熱中症は、軽く見てはいけません。
日頃から、強い身体(体調管理をしっかりとしておく)をつくるように気を付けること大事です。
熱中症の発生のメカニズムを理解し、症状に対応する知識も持っておくべきですね。
夏しかできない楽しい海水浴です。
どうか、無理をしないで下さいね。